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2009年10月22日 (木)

かぶと虫の幼虫をめぐって

散歩をしていたら、
かぶと虫の幼虫を6匹頂いた。
男の子たちの目の色が変わった。
幼虫を囲んで触ったり、埋めてみたり。
しばらくすると
どうやら3人の男の子が2匹ずつ
もらう事になったようだ。

そこで少し気になったので
帰りの会でかぶと虫ミーティング。

私「他に欲しい人はいなかったのかな」
H奈ちゃんが手をあげた。
私「あれ?H奈ちゃんも欲しかったんだって。知ってた?」
3人の男子は知らなかったと言う。
すると3人の中のG君が
「本当は欲しいけど我慢して1匹あげる」
と言う。
そうか、意外と簡単に決着か。
と思っていたら、
H奈ちゃんが
「いらない」と言いだした。
私「どうして」
H奈「2匹ずつだから」
どうやら彼女は
3人の男子が2匹ずつ持っていたので、
遠慮した様子。
私はわざと男子に向かって言ってみた。

「H奈ちゃんいらないのだって。よかったね。
 みんなが2匹ずつもらえるよ!」
と。
すると男子たちは、困った顔をして
なにも言わなかった。

すると、次にMちゃんがすごいことを言った。
「あと(欲しい人が)2人いれば、みんな1匹ずつになる」
おぉ!画期的なお言葉。
かぶと虫が6匹、欲しい人が6人いればいいという事だ。
これで解決かと思いきや、
私「他に幼虫ほしい人いる?」
いない。
この案は却下。
名案なのに残念。

すると今度はI君。
「僕は1匹でも2匹でもいい」
と言いだした。
私「じゃあ、I君が1匹をH奈ちゃんにあげてそれでいいか」
H奈ちゃんはいらないと言う。
I君「あげる」
H奈ちゃん「いらない」
I君「あげる」
H奈ちゃん「いらない」

あとは2人でやってもらうことにして、
かぶと虫ミーティングを終わらせた。

解散して遠くからI君とH奈ちゃんをみていると、
どんな話しになったのか、
いつの間にか、H奈ちゃんが
容器に1匹のかぶと虫の幼虫を入れ、
手に持っている。
その顔がやけに嬉しそうだ。

「いらない」と言った彼女は
途中でもうあまりほしくなくなったのかとも思っていた。
そうではなかった。
欲しくても誰かが1匹になってしまうことがいやだった。
それなら自分が我慢した方がいい
そう判断したのだ。

そんな彼女の思いに胸が熱くなった。
いつからこんなに友達のことを想い、
自分の気持ちを押さえられる柔軟な子になったのだろう。

そして、"自分たちだけ2匹もらえてラッキー!”
そんな話しにどうしてもYESと言えない男子の心が存在していた。
よかった。
どこか腑に落ちない顔をしている男子を見て、
ここでも目頭が熱くなった。
育っている。
自分は嬉しいけれど、嬉しくない人がいる。
そこに違和感を感じる心。
そんな人間に育ってほしかった。

ほかの誰かの犠牲のもとに
自分の幸せはない。

多くの命を犠牲にして生きているにも関わらず、
そんなきれいごとが
頭をよぎった。


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森のようちえんピッコロ」カテゴリの記事

コメント

純粋な気持ちで相手の事を思いやる・・・・とっても大切な事で、当たり前の事ですが、大人になると中々できない事ですよね。
ちょうど昨日、同じような事がありました。
勿論、大人の世界での話ですが・・・ピッコロの子供達の方が、はるかに大人で解決能力があります。(笑)
恥ずかしながら、ピッコロのお子さん達に学ばせて頂きました。
僕も、ピッコロの子供達と一緒に成長させて頂かなければ(笑)。
G君、H奈ちゃん、ありがとう。

投稿: kogechaya | 2009年10月25日 (日) 15時47分

こげちゃやさん
コメントありがとうございます。
大人の世界の同じような事って
どんなことですか???

ピッコロっ子もそうですが、
子どもは全体的に
やっぱりすごいと思います。

それを見たいが為にこの仕事をやり、
そしてけがれた自分を再確認して
毎日落ち込んでいます(笑)
って笑っている場合じゃないか。

投稿: ピッコロ | 2009年10月25日 (日) 17時59分

先日、上田から見学に行かせていただきました。
のびのび遊ぶ(先生の「遊びこむ」という表現が素敵だなぁと思いました)毎日の中で、たくさんのドラマと成長があるのですね。
その子どもの姿を、「すごいんですよ~」とキラキラの笑顔で話される先生も、とってもとっても素敵でした。
また遊びに行かせてください。
ありがとうございました。

投稿: あじめ | 2009年10月26日 (月) 09時43分

あじめ様

遠くからお越し頂きまして
ありがとうございました。
子どものすごさを見たいが為に
この仕事をやっているような気がします。
それは無限大ですね。

先日もすごい事がありました。
またここにアップできるといいなぁと思います。

森のようちえん活動がんばって下さいね!!!
応援しています。

投稿: ピッコロ | 2009年10月26日 (月) 16時43分

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