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2010年3月17日 (水)

手紙 その3

(続きです)

年長組と郵便局へ手紙を出しにいった。

子供たちは手に手に棒を持っている。
郵便局の入り口に来たら
それで長靴の底の泥を落とすらしい(気がきく(笑))

私は入り口で全員に100円を手渡した。
私「これで切手を買おうね」
子「いくら?」
私「ごめん、ちょっとわからないなぁ」(うそです)

こんな会話をして郵便局に入った。
招待状と100円を持って
カウンターに向かう。
「いくらですか」
しかしどの子もとても静かだ。
笑いもしない。
緊張顔。

で、6人全員がカウンターに張り付き
招待状と100円をカウンターの上においてしまった。
郵便局の方は
「あれ?この100円はどの子のものかな」
「これは誰の手紙?」
と混乱している。

私は「並んで」とのどまで出かかった。
しかし、これを言ってしまってはと躊躇した。
郵便局の方ごめんなさい。
幸いほかのお客さんはいないので、
もう少し見守らせて下さい。

ちょっと立っても混乱状態。
「どうしよう」
「並んでと言おうか」
「でもできるはず」
「しかしここは公共の場所だし」
「でもあと少し」

1秒間に色々な事が頭をよぎる。
するとH奈ちゃんが言ったのだ。
「並んで」
しかしその声が小さく、
子どもたちは舞い上がっているので聞こえない。
次にMちゃんがピシッとした声で言った。
「並んで!」
全員アッと言う間に1列になった。

やればできるじゃない。
ホッとする。

私は今までピッコロで「並んで」と言った事がない。
水道の前でごちゃごちゃしている時も
ずっとみていた。
すると誰かが「並ぶんだよ」と言って全員が並んだり、
時には大きい子が小さい子のものを洗ってあげたりしていた。
子どもたちで何とかなるのだ。

その3年間の今日は集大成。
どうしても、公共の場でも(すみません!)
大人が引っ張る保育ができなかった。

言われてできるのはなく、
言われなくてもやってほしい。 
その場の状況を的確に判断し、
何とか乗り越えてほしいのだ。
それも自分たちの力で。

よかった、なんとかなって。

しかし今までこの子たちをどれだけ待った事か。

なんで友達をたたいたか理由を聞きたかった時、
火がつかなかった時、
ごめんねが言えるまで。

待った、待った、待った。

そして答えはいつも子どもたちが出した。

年長組あと2日。
考えたくない毎日を送っている。
抱っこする、これが最後だと思う。
追いかけっこをする、これも最後かと思う。
笑う、この顔もこれが最後なのかと思う。
永遠はないということが
心に痛い。


                                                                                                                                                                                                                           

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コメント

永遠は無いということが辛くもあり、またうれしくもありますよね。
数年後たくましく育った子供たちが遊びにきたらどんなにうれしいことか。
楽しみですね。

投稿: 山本 | 2010年3月17日 (水) 22時47分

山本様
コメントをありがとうございます!
彼らと
「20歳になったみんなで
 園舎でお酒を飲んで泊っちゃう」
という約束をしてしまいました。

これであと15年くらいは
ピッコロに居座らせて頂かないとならなくなりました。
おばーちゃんになっちゃいますね!

投稿: ピッコロ | 2010年3月17日 (水) 22時52分

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