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2010年7月30日 (金)

ジャンケンで負けました

昼食後、レジャーシートに座りながら
女子3人がジャンケンで遊び始めた。

「最初はグー ジャンケン ポイ!」

Mちゃん グー
Aちゃん グー
Rちゃん チョキ

Rちゃんが1人で負け〜!
ケラケラ〜(笑)!

と、こんな遊びのはずだった。
するとちょっと違った。
1人で負けたRちゃんが泣きそうになっていた。

MちゃんAちゃんも困ったようで
「チョキで負けたのに、泣きそうになってる」
と私に言いにきた。

大人として
こんな時どうしますか。

だってジャンケンだし。
チョキはグーには負けだしね。
「負けちゃったね」
とその気持ちに共感はできるものの、
その先って。

困っていた。

すると
K君が言ったのだ。

「僕が負けてあげるよ」

????
負けてあげる?
今更? 
どうやって?

よくわからなかった。
しかしわからなくても
取りあえず言ってみるのだ。

私「K君が負けてくれるって。Rちゃんよかったね!」と。

しかし回りの子供たちはみんなわかっていた。

K君が大きな声で言った。

「最初はグー ジャンケン ポイ!」

Rちゃん チョキ
K君   パー
  
K君が「あ〜、負けちゃった〜!」とこける。

再び、

「最初はグー ジャンケン ポイ!」

Rちゃん チョキ
K君 パー

またもや大げさにこける。

するとその辺の子供たちが参加してきた。

「最初はグー ジャンケン ポイ!」

Rちゃん チョキ
1人残らずみんな  パー

1人残らずだ。

もうその頃には
Rちゃんはキャアキャア笑っている。

このわざと負けるジャンケンが
何回も何回も続いた。
これで終わりかと思っていた。
すると必ずいるのだ。
1人だけグーを出す子が。

「最初はグー ジャンケン ポイ!」

Rちゃん チョキ
みんな  パー
M君だけ  グー

Rちゃんがどんな顔になるのかと
ドキドキしていた。
再び負けたのだから。

Rちゃんは
「勝った〜!」と言うM君を見た。
どうするか。
しかしその笑いが途切れることはなかった。

笑いながらわざと負けるジャンケンを続けた。


「チョキはグーに負けるのよ」
「仕方ないでしょ」
「負けても我慢しないとね」

これに比べて

「僕が負けてあげるよ」

こんな素敵な言葉が
この世にあるなんて。

理屈も大事。
でも今だから理屈よりも心が大事。
Rちゃんがそれによって
ワガママになるとか、
ことの道理がわからない子になるとか
そんなことは全くない。
まだ自分の気持ちを
自分で処理できないだけなのだ。
5歳なのだから。

それよりも、その時みんなが優しくしてくれたこと、
1人残らずパーを出してくれたこと、
彼女はその心を糧に大きくなっていく、
そう感じた。

そんな子供たちの
わざと負けるジャンケンをながめていて
目頭が熱くなった。
子どもって。

 


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