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2010年7月18日 (日)

長靴

ピッコロの制服は
長袖・長靴・長ズボンと決まっている。
夏は特にへびがいる。
もし踏んで噛まれた時に
被害が最小限にすんでほしい、なので絶対長靴なのだ。

しかし今日履いてこなかった子がいた。
梅雨の最中乾かずに
今日は運動靴を着用。

子「K君散歩に行けないよ」
私「えっ、どうして」
子「だって、噛まれちゃうから」
私「あっ」

子ども達はピッコロの約束を
理由まできちんと理解している。

私「どうする?K君」
K君「だって、乾かなかったから」
私「あっ、乾かなかったのね」

子「乾かなくても我慢して履いてこないとだめだよ」
私「えっ、そうなの、我慢?」

そうか、子どもはいつも多少濡れていても
へびに噛まれるので
我慢しているのだ、すごい。

私「K君我慢するんだって」
K君「…」
   〜とうとう泣き出してしまった
私「どうしようか」

子「K君散歩に行けない」
子「我慢しないから」
子「車に取りに行けばいい」
子「もうお母さん、帰っちゃったからダメだよ」
子「K君だけ置いて行く」
子「見えないからだめ」
 
子どもたち全員が黙ってしまった。

私「どうしようか」

子ども達は早く散歩に出かけたい。

子「もう今日はしょうがないからそれ(運動靴)でいいよ」
という声も出る。

私「あぁいいね、それ(運動靴)で」
子「でもどうするの、噛まれたら」
私「あぁ,噛まれちゃうか」

相変わらず私は子ども達の言葉のオウム返し。
もしくは「困ったね」「どうしよう」。
考えるのは子ども達だ。

で、私の今日のシナリオとしては
ヘビは草むらや見えないところに隠れている事が多いので、
そういう場所には近づかずに
なるべく道(とされるところ)を歩く、
という物だった。
そんな考えが子ども達から出て欲しかった。


すると子どもが言ったのだ。

「そうだ!」

(うわっ、そろそろ?)

子「K君の両方につなげばいい!」

(両方?)

それはK君をはさんで
両脇に長靴を履いている子が手をつなぎ、
へびからK君を守る、
そういう事だった。
すごい。

私「それはいいね」

子どもはいつも私の上を行く。
完敗。

私が言い終わらないうちに
両脇にガチッと子どもが張り付いた。

しかもその1人は2歳(!)のHちゃんなのだ。
なんと。

私「Hちゃん、なんでK君と手をつないでるの?」
Hちゃん「だって泣いちゃってるから」

ただ何となくつないでいる訳ではない。
彼女はわかっているのだ。
その状況とK君の気持ちが。


出発時、年長さんがチェックする。

「K君(両脇に)つないでるね!」

途中、両脇がいなくなると
年長さんがまたもやチェック。

「つないでないよ〜!」

その頃にはK君は笑顔に。
          
           
心が揺れた結果、
みんなの想いを受け、
また安心して前に進める。
こんな経験をたくさんしてほしい。
心は揺れないと。
そして最後には優しさに包まれないと。

そこでなにかが育ってほしい。

人の立場に立つとか、
思いやりのある子にとか。
口では言うけれど、
そう簡単に育つものではない。

こんな場面の積み重ね。
これをピッコロっ子全員が見ている。
何でもない日々の保育に
その種はあるような気がする。

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